震えるほど儚く

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僕らの人生は不完全でもいいさ

 

TEOTFWシーズン2、完走。

 

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やっぱり一気見してしまった…はじめは絶対1週間に1話の楽しみで取っておこうと思うんだけど、シンプルに1話1話が20分程度で短いのとあくまでも淡白に物語は進んでいく。ジェームズもアリッサも自分の心には何も無いと思っていた程に諦めてはいたしやはり、淡白な人間に見えるだろう。そんな2人の言葉の代わりに感情をゆらゆらと演出するのが音楽で、この音楽はTEOTFWというドラマを語る上ではきっと欠かせないものだ。あまりにも良いしまるで20分×8話分、こじれたある青春の一欠片を覗いたようなそんな気分になる。

 

とはいえ、学園ドラマのようなキラキラさは存在しない。2人とも愛されることに飢えていたし自分のいる世界に諦めを感じているように見えた。ジェームズは、自分のことをサイコパスだと思い込んでいたし、アリッサは全部つまらないと怒ってばかりいた。完全に正当防衛とはいえ、人を殺してしまい、自然と逃避行へ。車を盗み、恫喝し、決して真っ当な道をあるいてはいないけれど、2人は確かに少しだけこのサイテーな世界で生きる意味を感じていたような気がする。静寂はとてもうるさいと知ったし、あまり口には出さないものの、2人の心の声では、後半小さな恋心が相見えていた。

 

シーズン2はそれから2年後のお話としてスタートする。アリッサは全て忘れた振りをして細々と生活を送り、結構なノリで男の子に求婚。ジェームズは命を取りとめたものの後遺症がありリハビリに勤しんだ。父も急死し、アリッサ母に娘に会うことを禁止され、ジェームズは一人ぼっちになる。そしてアリッサのことを付け始める。シーズン2からの新キャラクター、ボニーもどこか拗れている。厳しい母に育てられ、受験に失敗し就職した大学の教授に恋をする。その教授というのかシーズン1で2人が殺してしまったあの酷い教授で。ボニーは教授の嘘に騙されて女の子を殺してしまい刑務所へ入っていて教授の正体を知らぬま好きな人を殺された憎悪だけを募らせて刑期を終える。ジェームズもアリッサもボニーもみんなどこかが拗れている。3人ともだれのことも肯定も否定も出来ない。果たして救われたのだろうか救われなかったのだろうか。少しずつ歪になった線はきっとこれからも歪んだまま生きていかなければならないのだ、きっと。

2年前よりも、少しだけ愛というものが目に見えて分かるようになっていた。ジェームズはその目に感情を映し、アリッサに愛してる、とまで言った。アリッサが死ぬかもしれない、と泣きそうになりながら探した。アリッサもアリッサなりに、ジェームズを大切にしているし、愛している。相変わらず言葉数は少ないけれど、手の温もりできっと伝わっているはずだ。ほんの少しの希望になり得ていると思う。

 

2人は少し距離を置いて2人なりに愛を育んでいくかもしれないし、青春の痛みとして思い出の中に落としていくかもしれない、そこら辺の結末はあやふやなままでいて欲しいな。

1、2と程よい曖昧さと余韻を残してくれたので、個人的にはこれで完結、でいいのかもしれないと思う。