トラックビデオの話 - 震えるほど儚く

イリチルカムバに向けてトラックビデオが公開されてきた訳なんだけど、ネオゾーンと比べてカワイイに振り切ったものが写真・映像含めて多かった気がする。イリチル流カワイイの教科書みたいな、日本のアイドルの雑誌の写真に載ってそうなものも結構あってそれが楽しかった。基本的に歌が上手い人達なのでそこを十二分に浴びられる歌とか爽やかな風が吹くような歌が選ばれてトラックビデオにされている感じがして、そこは個人的には目新しさと一抹の物足りなさの共存みたいな感じがしたんだけど、Lemonadeが公開されてそんなものは全部吹き飛んでいってしまった。やはりイリチルの音楽は前衛的でなければ！！！！！

そもそもコンセプトティザーの時点でネオカル工科大学生の人格のほがらかな感じに目を取られていたらスティッキー仕様の彼らに足元をすくわれたような感じの思いをしたのにトラックビデオで2度同じ手に引っかかってしまい己の学ばなさを改めて自覚したんだけど、一筋縄で行くような可愛さを投げつけてこない感じ、タイトル曲もおそらく狂っている部類の歌だと願望も込めて思っているけどずっと前衛的なものをやり続けることがイリチルをイリチルたらしめていると思うので楽しみだな~

Lemonadeはジェが印象的な曲で、めちゃくちゃ良い声と良い発音のLemonadeをお届けしてくれるのは勿論なんだけど普段はメインボーカルでありながらジェをラップで使うという贅沢さもある気がして、これ、ネオカルチャーテクノロジーさんにしかできない活用の仕方ですからね？？？？みたいな気持ちになる。あと、ヘチャンのあの狡さたっぷりのダンスの踊り方が存分に活かされていたのも嬉しかった。

けれども、最近のえっせむエンターテインメントの流行りだと思われる車！バイク！バイクで乗ってきちゃった！！！みたいな映像は食傷気味だったかなぁと思う。