震えるほど儚く

好きなアイドルがたくさんいます

9月、すなわちすこしおとなになり

 

いつのまにか9月になっていたらしい。毎年9月になると好きなアイドルがAutumnから登場なさって誕生日を迎えるのでいつもよりしゃんとした気持ちになっている。とはいえ常日頃腰を丸めて生きているような毎日なので少し猫背の人になったくらいの腰の伸ばし方なのかもしれないけれどそれくらい特別なのである。少なくとも特に今年は。

 

 

好きなアイドルグループの末の子達が数字上''おとな''になってしまうらしい。今月号の雑誌はどれもそれを特集していて思い出のアルバム的にやけにエモーショナルな写真を載せている(それがどれも良くて困っている)し、''おとな''になるのか、なってしまうのかというよく分からない悲しみさえ少しだけある。分別のないこどものままでいてほしいのではなくて、''おとな''になってしまったら私があの人たちのことを好きな理由がひとつ減ってしまう、メンバーみんなが''おとな''になってしまったら途端におとなしくつまらなくなってしまわないかというあらぬ杞憂をしているのである。多分、あの人たちに限ってそんなことはなさそうだということくらいよく分かっている。

 

たぶんあともうひとつかなしいのは、せめて末の子たちが20歳を迎える前に華々しくデビューしているところがみたかったという焦燥感がぐるぐる私の中で渦巻いているからかもしれない。あともう少しでそれに届くかもしれない、いや届いて欲しいなぁという漠然とした願望がずっと頭の中から消えない。いつか、と信じてはいる。

 

だからこそ最近好きな歌のある歌詞をよく頭の中で反芻する。だって、こんなにすてきなひとたちがおとなになろうとしているんだから。やっぱり、「大人になることは汚れることじゃないわ」なのだし、ピンとこないならちゃんと私を見ていなさいと高らかに歌って欲しいんだと思う。そしてありえないくらい輝いて欲しい、それくらい素敵だから。