宴の終焉。華々しくカラフルに始まりこんなに悲しげに終わってしまう…なんだかまるでここで全てが終わって、ジンサラビンもウンパウンパも夢の中でふと振り返ったら本当は存在でしていなかったことにふと気づいてしまったみたいに悲壮感が漂いつつ、あくまで彼女たちは淡々と過ごしているのにメロディがなんとも感情むき出しのように見えてな…ジョイたまの歌の感情のこめ方が好きなんだけど、要所要所でジョイたまの声がする度に浪漫を生きている気がして最高になる。とびきり甘いのにとびきり寂しいジョイたまの声がとってもお砂糖にスパイス。
ジョイたまとウェンディさんが終始悪女に徹していてまるで全ての黒幕だと言わんばかりの顔をしていたのが本当にとっても良かったんだけど、2人の何がそんなにときめいたって、ウェンディさんを一瞬ジョイたまが追い抜かして行こうとするんだけれど、ジョイたまが一瞬留まって2人で見つめあった後にジョイたまがウェンディさんの手をガッと掴んで、手を引いて駆け上がっていたところさ…。その駆け上がった先にはなにがあるの…ふわふわの絨毯とピンクの雲の上じゃあないことはわかるんだ。ウェンディさん、あんなに優しさに包まれたような女の子なのに、スルギになにかよからぬ事を唆しているし夢は必ずしも叶わない絶望を知っている顔をしている…
アイリンさんにその白のふわふわにキラキラの装飾品を施して瞼にありったけの輝きを宿らせたり白肌が映えるダークなリップを乗せたりするそのスタイリング…。あぁなんでそんなにアイリンさんという人はここまで美しいということがこんなにも絵になってしまうのか…。今はもう無き過ぎ去ってしまった古き良き時代に生きていた美しくあることと浪漫に溢れた空気感を纏うこの唯一無二感…『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラかアイリンさんかって所ある…。
どこまで行っても気が強そうで誰の言うことも聞かなくて最高なんだよイェリたまはさ…。髪の毛編み込んでダークリップなスタイリングの時の表情なんでまさにそれというか毒林檎齧ったらパワーアップしてしまいそう…スルギと糸電話しているのなんてさ…天才なんだよな…イェリは何を知ってて何を知らないんだろう…無垢なフリして全てを悟っていそうで何も知らないのかもしれない、だなんて。
え~~~ん…スルギのスタイリング大優勝…スルギのこと世界でいちばん可愛い女の子だと思っているんだけどやっぱりスルギはいと美しうていたり。涙の跡に舞い降りたキラキラとかジョイたまに何かを囁かれる時のこっくりとしたダークなリップとかピンクのカチューシャと手袋とかこの手の不気味っぽいスタイリングをやらせたら結局スルギの右に出るものは居ないと思うんだ…MV公開後たくさんインスタにお写真も載せてくれてさ…あぁこういうコンセプト自体、スルギ自自身が表現することをめいいっぱい楽しんだんだろう、好みだったんだろうと思うと嬉しいんだ~~~本当にたくさんオフショ上げてくれたのウッキウッキしてるのがビシビシ伝わってニコニコしちゃった…ベルベット勝利でありスルギという表現者としての最高のきらめきだ…
今回のスタイリングで特に好みだったのはここです。圧倒的。ドレスのひとつひとつから頭の装飾品、イヤリング、メイクアップ、どことなく7月7日を彷彿とさせるドレッサーのレッベルという構図とか何が始まるでも終わるでもないのにとびきりお洒落に着飾っているところとか。なんといってもその圧倒的レトロさが堪らない…水彩画のような色彩を放つメイクアップも最強にかわいい…。それこそ『風と共に去りぬ』みたいで素敵。きっとこの風も時代と共に過ぎ去ってしまいそうで。
少しずつきっとなにかのネジが狂っているんだけど狂っているから美しくて不穏で逃れられない魔法にかかってしまう、そんな宴だった。