震えるほど儚く

好きなアイドルがたくさんいます

今週の俺の家の話が辛かった

 

 

TVer on Twitter: "TBS「俺の家の話」 ついに、さくら(#戸田恵梨香)へ自分の気持ちを告白した寿一(#長瀬智也)。だが、まだそのことを家族に話すわけにはいかず、何事もないかのように… #俺の家の話 #俺家 #西田敏行 #桐谷健太 #永山絢斗 #江口のりこ #TVer @oreie2021 https://t.co/9n5XvnvITd"

 

いよいよ佳境に入ってきた俺の家の話、寿一とさくらとか寿三郎が認知症の進行でグループホームに入らざるを得なくなるとか観山家そのものが小さなヒビが一気にポロポロ剥がれ落ちて一気に分断してしまうとか話のトーン自体はあくまでもポップに重すぎずに進行して行くんだけれど出来事としては重い。だが悲壮感は全くない。けれども心がギシギシしてしまう瞬間がどうしても多くて寿三郎が寿限無に言った「なんか違う」とか寿一に言った「1度逃げたやつはまた逃げる」とかこう認知症の進行によって出てきてしまった言葉なのかぽろっと口に出してしまった本音なのかそのどっちも因果になって出てきてしまったものが本当に辛い。

 

でも個人的に1番辛かったのがOSDが不倫をしていることを何となく察してしまった舞がOSDと相手を観山家で問いただすような場面で、結局は寿三郎が母親にしたことと同じようなことをOSDが舞にしてしまったことで今まで全部胸の中に押し込んできた怒りと悲しみが爆発してしまう場面なんだけど、能の名家に生まれてしまったばかりに家の跡取り的な数に入れて貰えず、舞はいずれ外に出るからと疎外感を感じてきた上に寿三郎が浮気をした時に母親が泣いているのを見ていたのは見せていたのは舞だけで…というなんとも苦しい独白だった。 さらに初恋が寿限無(後に腹違いのきょうだいだと発覚する)で行き場のない怒りがふつふつとあったのだろうとか直前の家族旅行は許したのではなく諦めたからこその和気あいあいとした雰囲気なんだろうかと思うと何ともいたたまれない気持ちがした。全体的に寿三郎の女性関係の露呈が家族旅行で一旦なかったことというか突然許されたような空気が漂っていたけれど、全然無かったことにも許されてもいなくて心の奥に押し込んだだけだったんだなぁ。舞がその能一家に生まれて女だから数には入らなかった、入る余地さえ与えて貰えなかった苦しさを息子の大州を通じて叶えようとしていたらしい側面と、大州の能一家に生まれたけれども能が好きではない別の苦しみが反芻し合っているのも現実が広がっていて苦しい。

 

舞の独白は、いだてんの「ヴィーナスの誕生」という回で四三が赴任した学校の生徒たちが脚を出して競技に参加したことを咎められ、四三が辞めさせられそうになるも、生徒たちが反抗し、怒り、校内に立こもるというシーンが頭の中でちらちらとしていた。 途中でシマちゃん先生が生徒たちに説得するよう、止めるよう言われるもしなかったり、そうは思いません!みたいなことを言っていたような気がするのも非常に印象的で、女で何が悪い、好きなことを好きなようにやって何が悪いという猛烈なパワーがいつ見ても熱い思いがするとともに、そこから何も変わっていない現状が舞の独白から見えるようになんとも切ない。